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[ コラム ] 4月-30-2010

 前回の続きで、「チョコレート・バイブル」がおすすめするチョコレート銘柄の後半リストである。

■エルセイボ・ボリビア
農業協同組合である「エルセイボ」は、1995年よりボリビア国内用マーケットにチョコレートを生産・販売し、1997年より主にオーガニックやフェアトレードでカカオ豆の輸出を行っていた。2008年よりブランドとして最終商品の加工、さらに輸出まで行うようになった。農業協同組合としては世界で現在唯一の例である。「タブレット・ボリビア71パーセント」と「ドリンギングチョコレートボリビア85パーセント」がおすすめ。

■フェルクリン
スイスで1908年創業したプロフェッショナル向けの完成前商品群をもつ。直接一般向け商品の販売はないが、ベネズエラの豆を使用した「マラカイボ65%ダークチョコレート」「38%ミルクチョコレート」がおすすめで、『ベシュレ』『シュプリュングリ』『パコマ』などの販売会社を通して購入できる。

■ギタード
家族経営の1886年に創業したアメリカ・サンフランシスコ近郊のチョコレート製造会社。主に業務用チョコレートを生産。2000年ころから世界中の小規模農園の厳選した材料で最上質のチョコレートを生産し、アメリカ内外の専門店で販売している。

■プラリュ
フランス・ロアンヌで1948年に創業。厳選されたカカオ豆を使い、ひとつひとつ丁寧に高品質のチョコレートを作っていることで有名。チョコレートがワインのように芳(かんば)しく複雑であることを感じさせてくれる最高のブランドと言われる。ほとんどの種類が同じレシピから作られていて、違いは世界各国から集められたカカオ豆のみ。産地によるカカオの特徴をつかむには、これらのチョコレートを比較することがすすめられている。収穫によっても味が変わるようだ。

■シャーフェン・バーガー
2006年にハーシー社に買収されたため、品質に影響が出たかもしれないが、1996年から2006年にかけて職人的な機材を使って多種のチョコレートバーを生産していたアメリカの会社。本物のバニラビーンズで強く香りづけられているのが特徴。限定版チョコレートバーに出会えれば必ず試してみるべき。

■ヴェローナ
1922年創業のフランスのブランド。1985年に業務用として、さらに1986年に一般消費者向け「グラン・クリュ・チョコレート」を発売。「カライブ」はカリブ産、「マンジャリ」はマダガスカル産のカカオ豆を使用するなど、限定地域から最上質の豆を厳選して使用している。成功を収めた伝統的な会社による信頼性の高い上質のチョコレートが味わえる。「グラン・クヴァ」と「パルミラ」がおすすめ。

 本物の味を知ることが、ファインチョコレートを名乗る『偽物』を見極める方法と語られている。シングルモルトとのマリアージュが話題だが、本物を知る酒のプロとしてチョコレートの最高峰ぐらい知っておきたいものだ。