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[ コラム ] 2010年06月04日

 チョコレートに関するコラムも今回が最後である。チョコレートに興味を持ち始めると、手に取った時に原材料が気になってくる。最後の話は、ラベルの読み方である。

 基本は、カカオ含有率である。70%のカカオが入ったチョコレートバーは、総重量の70%がカカオ豆由来の成分からできていることを示す。そのラベルに「カカオ、砂糖、カカオバター、レシチン、バニラ」と書いてあったとすれば、100グラム当たり、約63グラムのカカオ豆と約7グラムのカカオバター、約30グラムの砂糖からできていることになる。レシチンとバニラの重さはごくわずかである。

 しかし、原材料の欄に「ミルクチョコレート」としか書いてないものもあって、混乱するのが現実だ。よく「砂糖、牛乳、カカオバター、チョコレート、レシチン、バニリン」という表示もあるが、もちろんチョコレートとはカカオ豆のことである。

 アメリカの場合、ミルクチョコレートとは法的に少なくとも10%のカカオ(カカオバターとカカオ豆をあわせて)を含むもの指す。一般的にカカオバターの量は使われているカカオ豆のおよそ10%といわれているので、カカオ豆自体は10%を切っていることも多い。

 特に注意すべきことは、原材料表にラクトースやホエイパウダー、ココアパウダー、麦芽エキス、乳脂肪、乳化剤(大豆レシチン以外のもの)などが書いてある場合である。特にダークチョコレートにココアパウダーが含まれていたら、とても疑わしい代物だといえる。

 「最高」と書いてある高級品(=値段が高い)からといって、「最高品質」とは限らない。ラベルをよく読むことはとても大切なことだ。ウィスキーとチョコレートのマリアージュが話題になってから久しいが、お出しするチョコレートがお粗末であったら、せっかくのウィスキーも台無しになりかねない。今までのコラムが少しでもお役に立てば幸いである。



[ コンペティション ] 2010年06月01日
カクテルコンペティション2010

パンフレット印刷用PDFデータのダウンロード(186KB)


P.B.O.全国カクテルコンペティション2010
第一部 カクテルコンペティション 14:00〜
第二部 表彰式&懇親会 18:00〜(予定)

■開催日   2010年7月11日(日)14:00〜19:30

■会 場   東京 中央区「コートヤードマリオット銀座東武ホテル」
         東京都中央区銀座6-14-10 TEL:03-3546-0111

■主 催   NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構(PBO)

■協 賛   P.B.Oサポートメンバー各社(五十音順) 
         アサヒビール株式会社
         MHDディアジオ モエ ヘネシー株式会社
         キリンビール株式会社
         サントリービア&スピリッツ株式会社
         株式会社ナランハ
         バカルディ ジャパン株式会社
         ペルノ・リカール・ジャパン株式会社
         株式会社明治屋
         株式会社ユニオンフード

■カクテルコンペティション

PBOメンバーでP.B.O.プロフェッショナルバーテンダー認定試験に合格した年齢25歳以上の現役プロフェッショナルバーテンダーによる、バーテンダーとしての総合能力を競うP.B.O.最高栄誉のコンペティション。筆記試験部門、創作カクテル部門の合計点上位5名がファイナル審査(模擬カウンターによる接客審査)に挑み、最高点を獲得した選手をM.V.B.(モスト・ヴァリアヴル・バーテンダー)として表彰する。

■コンペティション参加資格>

PBOメンバーでP.B.O.プロフェッショナルバーテンダー認定試験に合格した年齢25歳以上の現役プロフェッショナルバーテンダー

■表彰式及び懇親会(第二部)
         カクテルコンペティション表彰式
         サポートメンバー各社ブース出展
         スタンダードカクテルブース

■チケット  
         PBOメンバー ¥8,000(第1部、第2部共通)
         予約・前売りビジター ¥9,000(第1部、第2部共通)
         当日券ビジター  ¥12,000(第1部、第2部共通)
         カクテルコンペティション観戦のみ ¥2,000(当日精算)

■お問い合わせ・チケット予約
         NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構総務局(バー・アドニス内03-5784-5868)

お申し込み受け付けは終了いたしました。

※パンフレットを閲覧するためには、アクロバットリーダーが必要です。
 アクロバットリーダーが必要な方は、アイコンをクリックしてダウンロードしてください。


NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構(PBO)


[ コラム ] 2010年05月28日

 チョコレートのテイスティングの話を続けてきた。今回は、テイスティングのコツを最後のまとめにしたい。

◆一度に比べるのは多くても4種類まで

 どのチョコレートも、その後に試食するチョコレートの味に影響してしまうため、4つ目のチョコレートを試すころには味蕾(みらい)が混乱している。異なるチョコレートを試した後は、水やパンで口の中をさっぱりさせること。

※味蕾(みらい):舌や軟口蓋にある食べ物の味を感じる小さな受容器官である。ヒトの舌には約5000個、口全体で約6000個の味蕾があるといわれる。

◆同じ色のチョコレートを比べる

 ダークチョコレートのみ、あるいはミルクチョコレートのみ、というように同じ色のもので、しかもカカオ含有率が65〜75%程度で、同じ含有率のチョコレートで比較する。カカオ含有率が大きく違ってくると、砂糖の量の影響で正当な風味の比較ができなくなる。

※コロンビアのブランド「サンタンデル」にはサンタンデル地方産のカカオ豆を65%、70%、75%含んだ製品があり、砂糖の量が異なっているので、まったく違ったチョコレートを食べているように感じるという。

◆スーパーにあるものをマーカーにする

 お馴染みのチョコレートバーをマーカーに取り入れるとよい。よく知っている味だから、たくさんの新しいチョコレートバーをテイスティングし、混乱してきたときなどに、ちょうど足を地面につけるようなポジション確認の役割を果たしてくれる。

◆前々回に紹介したチェックリストを活用する

 前々回のコラム、「チョコレートのテイスティング」のリストに基づいてチョコレートを比べることで、異なるチョコレートの酸味のレベルなどに慣れてくるはず。そうすれば、楽に比較できるようになる。

 毎回のことだが、チョコレートを「ウィスキー」や「カクテル」に置き換えても通じるような内容だ。どの世界でも味を比べる原理原則は変わらないようだ。