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[ コラム ] 2010年04月09日

 生産ラインから出たチョコレートの賞味期間は18カ月だという。アルコールや砂糖、人工保存料が入っていない場合は3週間。最高の状態に保存するにはどんな工夫が必要なのだろうか。

 保存方法もいろいろだが、有名なチョコレート鑑定家であるクロエ・ドゥートレ・ルーセル氏のチョコレート・バイブルで記載されている方法は次のようなものだ。

 27〜30度といった暑い季節は、冷蔵庫で保管する。冷凍だと、きめ細かさを壊してしまう。食品用のビニール袋に入れ、中の空気をできるだけ取り除いて密封する。これで、冷蔵庫の湿気や他の食品の匂いが移る心配がなくなる。

 冷蔵庫から出したら、ビニール袋の中に入ったままで室温に戻るまで待つ。それからペーパータオルに包んで表面の水滴を除く。食べごろになる室温に戻るまで、状況によっても違うが約20分近く待つのがポイントだ。

 中にクリームなどが入った(フィリング入りと呼ぶ)一口サイズのチョコレート(=ボンボンショコラ)の場合、最高6カ月までの冷凍保存が可能だという。食品用ビニール袋に入れて保存するのは同じだ。冷凍なので解凍には手間がかかる。24時間前に袋のまま冷蔵庫に移し、暑い季節は食べる1時間前、寒い季節は2時間前に室温環境に出す。解凍後、袋から取り出してペーパータオルで水滴を除いたら、10〜15分間待って室温に戻したらOKだ。

 ワインセラーがあれば、こんな面倒なことは不要だ。ワインと同じように保存するだけだ。いずれにせよ、チョコレートの風味は繊細だ。お客様にお出しする場合には、細心の注意をしておくほうが良い。



[ イベント ] 2010年04月01日

2010年3月7日、P.B.O.カクテルフェスティバル2010が開催され、以下の方が入賞されました。

入賞者
グランプリ
 エントリーNo.20  
 Petit Patissiere(プティ パティシエール) 山野井 訓子(栃木 BAR YAMANOI)

 ボウモア12年 3/6
 ベイリーズ 2/6
 ゴディバ チョコレートリキュール 1/6
 コーヒーパウダー 1dash
 シェイク
 マラスキーノ
 オレンジピール
 クラッシュピスタチオナッツ

金 賞(3名)
 エントリーNo.5   兆(キザシ)           高橋 妙子 (神奈川 Jazz Bar Piano Forte)
 エントリーNo.17 希桜舞踊(キザクラブヨウ) 野末 竜海 (熊本 BAR rest fine)
 エントリーNo.57 Vermeer(フェルメール)   柿沼 辰弥 (東京 bar Jug)

銀 賞(5名)
 エントリーNo.19 BLENDA(ブレンダ)           新井 陽子 (神奈川 BAR GLORY 大倉山)
 エントリーNo.39 Sunset Melody(サンセット メロディ)小川 哲也 (栃木 パイプのけむり 池上町本店)
 エントリーNo.42 ルミナス                  仲間 友美 (沖縄 Bar 坂梨)
 エントリーNo.48 桜吹雪(サクラフブキ)          島澤 泰規 (千葉 Bar S St.Shamrock)
 エントリーNo.49 MEMORIAL BOUQUET(メモリアル ブーケ)後藤 一寛 (東京 BAR 渋谷 CARROT)

銅 賞(5名)
 エントリーNo.3  Merry Dancer(メリー ダンサー)     冨士原 希 (東京 Shot Bar Cheers)
 エントリーNo.10 Peace of Mind(ピース オブ マインド) 板橋 広道 (東京 バー・アドニス)
 エントリーNo.23 La・Reclte(ラ・レコルト)           湯沢 久雄 (岐阜 MiG bar)
 エントリーNo.44 dancing girl(ダンシング ガール)  青木 政広 (栃木 パイプのけむり 池上町本店)
 エントリーNo.59 Pays Jour(ペイ ジュール)        鈴木 和行 (東京 永楽倶楽部)

NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構(PBO)


[ コラム ] 2010年03月26日

 カカオの実の中の豆は、パルプという白い粘り気のある厚い果肉に保護されて並んでいる。このパルプ、実はカカオ・リキュールの材料にもなっている。

 チョコレートの加工作業の第一段階として、パルプは取り除かれる。しかし、このパルプはフルーティで、それぞれの樹ごとに異なる繊細な香りを持っている。蜂蜜のような風味で、かすかにバニラに似た味もするという。取り除く作業は、まず穴だらけの木箱に入れてバナナの葉で覆い、バクテリアの発酵でパルプを液状化して穴から流し落とすというものだ。

 通常は5日から7日かかる作業で、チョコレートが完成したときの香りに大きく影響を与えるという。

 この段階で出てくるパルプの液体を、カカオ・リキュールの材料にする場合もあるらしい。パルプの香りを保っていて、味はチョコレートよりも蜂蜜やバニラに似ている。パルプを原料としたカカオ・リキュールは比較的めずらしいということだが、変わったブランドが手に入ったら原材料がカカオ豆なのかパルプなのか、確かめてみたいものだ。

 発酵によってカカオ豆の香りが最大限に香ばしくなるためには日数が必要なのだが、残念ながら最近では生産性を重視するあまり早目に終わらせてしまうことも多いようだ。