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[ コラム ] 4月-16-2010

 世界にはいろいろなチョコレートがある。どのチョコレートを選んで食べるか、ということになるとお国柄が出るようだ。各国独自のチョコレート・アイデンティティというのが存在するらしい。

 主な国の好みとは。諸説あるだろうが、チョコレート鑑定家であるクロエ・ドゥートレ・ルーセル氏の「チョコレート・バイブル」による以下のような意見が参考になるだろう。

★ベルギー
クリーミーでやわらかいフィリング(料理用語で中身や詰め物)入りの粒型チョコレートとミルクチョコレートバーの人気が高い。

★オーストリアとドイツ
ともにマジパン(アーモンドに煮詰めたシロップを加え、糖化させたものを砕き、ペースト状にしたもの)やヘーゼルナッツ・ペーストが詰められたフレーバー入りチョコレートやミルクチョコレートバーが好まれている。

★北欧のスカンディナビア諸国
ゆるぎないミルクチョコレート文化がつづき、ホワイトチョコレートも人気がある。

★フランス
ダークチョコレートが主流(実際、ダークチョコレートがあまりに根強く好まれているため、リンツ社はフランスでのみダークチョコレート商品『フルレンジ』の販売を行っている。

★スペイン語圏諸国
歴史に忠実で、今もマグカップでココアを味わうことを一番好む。

★イタリア
ヘーゼルナッツとチョコレート・ペーストを混ぜ込んだジャンドゥーヤが愛され、フェレロ社の『ロシェ』や『ステラ』の成功例が有名。

★英語圏諸国
何にも増してミルクチョコレート(『キャドバリー』の成功が証拠)、ホワイトチョコレート、大きな丸型のトリュフチョコレートが好まれている。

★日本
ミルクチョコレートやホワイトチョコレートを好むが、フランスのチョコレートも大量に輸入している。

 味の好みは各国の伝統に基づくようだし、良い面もあるだろう。それはそれとして、良い酒を楽しみたいなら上質のチョコレート=ファインチョコレートの良さも分かるようになりたいものだ。