とp PBO:NPO法人 プロフェッショナル・バーテンダーズ機構
SUNTRY ザ・バーテンダーアワード WRLD CLASS 2024
[ コンペティション ] 2009年07月27日

2009年7月26日(日)、PBO全国カクテルコンペティション2009が開催され、以下の方が入賞致しました。

M.V.B(モスト・ヴァリアブル・バーテンダー)
     エントリーナンバー16
     遠藤 真彦(福岡 バー・セブンシーズ)

     作品名:香梅 〜KOHBAI〜
     サントリー角瓶  2/4
     ウメリキュール・プルシア 1/4
     巨峰・紫  1/4
     フレッシュレモンジュース 1tsp
     Myグレナディンシロップ 1tsp
     シェイク
     カクテルグラス
     レモンピール・パイナップルリーフ・小梅

金賞(ファイナリスト)
     エントリーナンバー10 野末 竜海(熊本 Barrestfine)作品名:Formal Rosette
     エントリーナンバー18 熊谷 晃治(東京 Bar el Acuario)作品名:Shinin’On
     エントリーナンバー23 小田柿 栄一朗(東京 Bar Epilogue)作品名:プルメリア
     エントリーナンバー29 上杉 健一郎(東京 バー・ジェムストーン)作品名:La Plage

銀賞
     エントリーナンバー7  森岡 崇(千葉 BAR PEAT)作品名:CARIBBEAN NIGHT
     エントリーナンバー14 冨士原 希(東京 Shot Bar Cheers)作品名:Dearest
     エントリーナンバー15 須藤 敦(東京 Bar CAOL ILA)作品名:Arsene〜月夜の怪盗紳士〜
     エントリーナンバー24 森山 照彦(福岡 Bar Oscar)作品名:Million Bouquet
     エントリーナンバー26 大沢 智枝(東京 バー・アドニス)作品名:Rondo

特別作品賞
     該当作品なし

NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構(PBO)


[ コラム ] 2009年07月24日

 焼酎も内容的にはれっきとしたスピリッツである。が、酒税の関係で酒税法上は別の区分になっている。それでも日本のスピリッツとして取り上げてみたい。

 焼酎は、アルコール含有物を蒸留した日本産の蒸留酒で、甲類と乙類の二つに分類されている。

 甲類は、アルコール含有物を連続式蒸留機で蒸留したもので、そのアルコール度数が36度未満のものをいう。精巧な連続式蒸留機を使用するので、ライトな風味の酒になる。コストの点から糖蜜を原料に使うことが多いが、イモ類や穀類を使うこともある。これらを発酵・蒸留して得られたアルコール度数85〜97度の蒸留液に加水して、36度未満で製品化する。

 乙類は、アルコール含有物を連続式蒸留機以外の蒸留機で蒸留したもので、アルコール度数が45度以下のものである。蒸留機としては、現実には、単式蒸留機が使われている。本格焼酎とも呼ばれて、九州南部や南西諸島が主な産地となっている。単式蒸留機を使うため、エチル・アルコール以外の成分も数多く含まれ、原料の違いがそのまま風味の違いとなって出てくる。一般的に風味はヘビーである。

 原料の違いから焼酎乙類を区分すると、泡盛、もろみ取り焼酎(芋焼酎、米焼酎、麦焼酎、蕎麦焼酎、黒糖焼酎)、粕取り焼酎の3タイプに分かれる。

 泡盛は、言わずと知れた沖縄特産。黒麹菌を繁殖させた米麹だけでつくられる。土中に埋めたカメで長期熟成させたものをクース(古酒)といって特に珍重されている。

 もろみ取り焼酎は、米麹のもろみに、芋、米、麦、蕎麦、黒糖糖蜜などを加え、発酵・蒸留したもの。芋焼酎なら鹿児島県、米焼酎は球磨焼酎の熊本県球磨地方、麦焼酎なら壱岐、蕎麦焼酎の宮崎県、黒糖焼酎は奄美大島、など各地の特産となっているものが多い。

 粕取り焼酎は、清酒を絞った残り粕に、もみがらを混ぜ、せいろに並べて蒸気を通し、粕の中のアルコールを回収したもの。もみがらの焦げ臭がついた強烈な香味を持つ焼酎である。地方によっては早苗饗(さなぶり)焼酎と呼ぶこともある。



[ コラム ] 2009年07月17日

 日本でスピリッツと呼ぶのとほとんど同じ意味で、中国では伝統的な蒸留酒を白酒(パイチュウ)という総称で呼ぶ。

 ちなみに醸造酒に相当する酒は、黄酒(ホワンチュウ)と呼んでいる。まさに見たままの呼びかたのようだ。

 中国で白酒がつくられるようになったのは、アラックの影響が強かったようだ。暑い南方では醸造酒で保存するよりも蒸留してアルコール分を高めたほうが長期保存に適していることを知った宋時代に、蒸留酒は急速に普及したようだ。

 白酒の代表的なものには、マオタイチュウ(茅台酒)、フェンチュウ(汾酒)、ウーリャンイェ(五粮液)などがある。

 白酒は曲(キョク)という中国独特の麹を使って穀物を糖化して発酵させる。発酵を終えたもろみは蒸留釜へ移されて、数回蒸留してアルコール度数65%前後の原酒を得る。酒質は重厚で、荒々しさも持っているために、カメなどの陶器に入れて貯蔵し、風味がおだやかになってから出荷する。沖縄のクース(古酒)のような作り方だ。

 マオタイチュウは、香りの分類でhは醤香型で、貴州省茅台鎮の特産である。原料は紅コウリャン、小麦の他、近年は米も使っているといわれる。発酵、蒸留に9カ月、さらに最低3年間貯蔵熟成する。

 フェンチュウは、清香型で山西省汾陽県杏花村の特産である。原料のコウリャンを粉砕して、大曲とともに2回発酵させる。こちらも蒸留後、3年ぐらい貯蔵熟成させる。

 ウーリャンイェは、濃香型に分類され、四川省宜賓の特産。五穀すなわちコウリャン、トウモロコシ、もち米、うるち米、ソバの5つの原料を使うところからその名がついた。白酒の中では、洋酒に近い芳香を備えている。

 他にもコウリャンチュ(高梁酒)などがある。コウリャンチュは天津産のものが品質的によいとされている。この普及品はパイカル(白乾兒)と呼ばれている。