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[ コラム ] 2008年05月02日

 日本の酒税法では、「リキュール類とは、酒類と糖類その他の物品(酒類を含む)を原料とした酒類で、エキス分が2%以上のものをいう。ただし、清酒、合成清酒、しょうちゅう、みりん、ビール、果実酒類(果実酒、甘味果実酒)、ウイスキー類(ウイスキー、ブランデー)、スピリッツ類、および発泡酒に該当するものは除かれる」となっている。

 しかしこれでは、醸造酒をベースにしたものと、蒸留酒をベースにしたものとが混在していることになる。リキュールはスピリッツ(蒸留酒)がベースという一般的な認識とは懸け離れていると思われる方も多いだろう。

 他の国ではどうなっているのか、ご存知だろうか。

 欧米では、ビールをベースにしたらビールの一種、ワインをベースにしたらワインの一種と考え、醸造酒ベースの混成酒は醸造酒の一種と見なすのが一般的である。つまり、リキュールはスピリッツをベースにしたものと考えられている。

 フランスでは、「草根木皮、果実、果皮、花、穀物などをアルコールのなかに煎じるか、または浸漬した液体、あるいはその液体を蒸留した液体、またはそれぞれを調合した液体であって、砂糖などで甘味が加えられ、アルコール分が15%以上のものをいう」ということだ。

 ちなみにEU(ヨーロッパ連合)の場合、1989年にCEE(Communaute economique europeenne)の委員会で以下の規制(reglement)が定められた。「アルコール分15%以上の飲み物を、酒精飲料(ボアソン・スピリチュオーズ/boisson spiritueuse)と称する。その酒精飲料のうち、糖分を1L当たり100g以上含むものをリキュールとし、1L当たり250g以上含むものは、原料名の前にクレーム・ド/creme de という名称を用いてよろしい。ただし、クレーム・ド・カシス/creme de cassisのみは、1L当たり400g以上とする。また、アドヴォカートについては、砂糖または蜂蜜が1L当たり150g以上、卵黄が1L当たり140g以上含まれていなければならない」

 アメリカでは、「砂糖2.5%以上を含み、アルコール、ブランデー、ジン、その他のスピリッツを用い、果実、花、生薬、ジュース、あるいは天然フレーバーを使ってつくったアルコール飲料」となっている。そのうえで国内産であれば、リキュールではなくコーディアル/cordialという呼び方をすることが多い。さらに、製造時に天然フレーバーではなく合成フレーバーを使用した場合には、アーティフィシャル/artificialという表記を追記しなければならない。

 リキュールとは何か? このように国によって定義は異なっているが、リキュール=スピリッツ+香味成分(+甘味料+着色料)と答えておくのが、通のたしなみではないだろうか。

注)フランス語の『e』の上に『´』(アクサン)がつく文字は『e』と、フランス語特有の文字は一部省略して表記しています。



[ コラム ] 2008年04月25日

 カクテルを『酒+Something』と考えると、その歴史は古代ローマ帝国の時代まで遡ることになるという。一方、カクテルを『氷を使って、器具を利用しながら作るMixed drink』と考えるなら、19世紀後半の人工製氷機の登場からということになるらしい。

 カクテルの起源について一家言あっても、現代のカクテルにおいて「氷」の存在を無視できる方はいないだろう。

 そのカクテルに不可欠な氷なのだが、人工の氷がどうやって生まれたのかご存知の方は少ないようだ。1870年代初頭、アンモニア高圧冷却機の研究で業績を挙げたミュンヘン工業大学のカール・フォン・リンデ(Carl von Linde,1842−1934年)教授が、1879年にリンデ製氷機製作会社の社長となって人工製氷機が生まれたそうだ。

 この人工製氷機の登場で、四季を通じて氷を使用することが可能になったわけで、それまでは川や湖の近くに住んでいた人が冬に結氷したものを使ったり、一部の超富裕階級の人たちが結氷した氷を氷室に保存したりして使っていたのだから、一大事件といえるだろう。

 これ以降に、カクテルをシェークしたり、ステアしてつくる技術が登場し、お馴染みのキリリと冷えたサイドカーやマンハッタンが作られるようになった。リンデ教授とその功績、カクテル好きなら忘れるわけにはいかない。



[ お知らせ ] 2008年04月07日

アルティメット・ワールド・フレア 2008
アルティメット・ワールド・フレア 2008

友好協力団体・日本フレア・バーテンダーズ協会(FBA JAPAN)が、フレア・バーテンディング(フレア)では日本で2回目となる国際大会「アルティメット・ワールド・フレア 2008」を3月22日(土)、23日(日)の2日間にわたり、東京・銀座のクラブ・ロマンティコで開催致します。
世界から集まる一流のフレアのパフォーマンスは必見です。

◆開催日 セミファイナル2008年3月22日(土)11:00開場11:30開始
       ファイナル  2008年3月23日(日)14:00開場14:30開始
◆会  場 クラブ・ロマンティコ 東京都中央区銀座6-8-5 小松アネックスビルB1F
◆入場料 セミファイナル前売り¥3,000/当日¥3,500(共に1ドリンク付き)
       ファイナル前売り  ¥3,500/当日¥4,000(共に1ドリンク付き)
◆主  催 日本フレア・バーテンダーズ協会(FBA JAPAN)
◆制  作 クラブ・ロマンティコ
◆協  賛 サントリー株式会社 サントリーアライド株式会社
       株式会社ユニオンフード
       株式会社ナランハ
◆協  力 ロードハウス・ワールド・フレア(英国)
◆お問い合わせは日本フレア・バーテンダーズ協会(FBA JAPAN)まで
 FBA 1 1 2008-03-01 00:00:00
プロフェッショナル・バーテンダー認定試験開催のお知らせ

PBO

NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構(PBO)では下記要綱にてプロフェッショナル・バーテンダー認定試験を開催いたします。

開催日    2008年5月11日(日)
開始時間  各会場とも14:00より

開催会場(下記の3会場での開催です)
    ○東京会場
      開催会場:コートヤードマリオット銀座東武ホテル
      会場住所:中央区銀座6-13-10
      問い合せ:新橋 清(テンダー内)03-3571-8343
      
    ○北海道会場
      開催会場:ドゥ・エルミタアヂュ
      会場住所:札幌市中央区南3条西4丁目 3・4ビル10F
      問い合せ:中田 耀子(ドゥ・エルミタアヂュ内)011-232-5465

    ○九州会場
      開催会場:バー・パルムドール
      会場住所:福岡市中央区大名1−14−18・2F
      問い合せ:長友 修一(バー・オスカー内)092-721-5352

申し込み方法
      所定の申し込み用紙に必要事項を記入の上PBO事務局まで郵送にてお申し込み頂き、
      所定の口座に受験料を振り込んでください。
      申し込み用紙の確認、入金の確認後、受験票を郵送にて送付いたします。

申し込み締め切り
      2008年5月2日(金)必着
      *申し込み用紙の到着および受験料の振り込み確認ともに2008年5月2日(金)です。

    プロフェッショナル・バーテンダー認定試験とは
    
    プロフェッショナル・バーテンダー認定試験(2008)についてのダウンロード(PDF)

    プロフェッショナル・バーテンダー認定試験申し込み用紙のダウンロード(PDF)

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