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[ コラム ] 2009年04月03日

 サトウキビの絞り汁を煮詰めて、砂糖の結晶を取り除いた後の糖蜜を原料とした蒸留酒。この原料となる糖蜜を「モラセズ(molasses)」と呼びことから「モラセズ・スピリッツ」という別名もある。地方によっては、サトウキビの絞り汁をそのまま水で薄めてつくる所もあり、それも仲間として扱われているスピリッツ。そう、今回からラムの話である。

 ラムの故郷は、カリブ海に浮かぶ西インド諸島である。故郷とはいっても原料のサトウキビは西インド諸島には存在していなかった。コロンブスの新大陸発見とともに南欧から持ち込まれたものだ。しかし、よほど土地の気候と合っていたのか、西インド諸島は世界一のサトウキビ生産地になってしまった。

 ラムの誕生には諸説がある。17世紀初め、西インド諸島のバルバドス島に移住してきた蒸留技術を持ったイギリス人がつくったという説。16世紀初頭、プエルトリコに渡ったスペインの探検家「ポンセ・デ・レオン(Ponce de Leon)」の隊の中に蒸留技術を持った隊員がいてラムをつくったという説などがある。どちらにしても17世紀には西インド諸島でサトウキビを使ってつくられたことには間違いないようだ。



[ お知らせ ] 2009年04月01日

2009年4月1日、埼玉県支部が発足いたしました。

埼玉県全域に勤務するメンバーの所属支部
埼玉県支部 支部長   森下 賢一(BAR M STAGE)

 

埼玉県支部事務局(埼玉県支部問い合わせ先)

埼玉県上尾市柏座1丁目10-3-20 ペアコート斉藤101(BAR M STAGE内)

TEL 048-795-7752(担当 森下 賢一)

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[ コラム ] 2009年03月27日

 ロシアのウォッカと双璧をなすのがポーランド・ウォッカである。それ以外にも代表的なものとしてフィンランド、アメリカ、カナダなどのウォッカがある。今回はポーランドとそれらのウォッカについて紹介していく。

 ポーランドでは、VODKAではなくWODKA(Oの上には’が入る)と書く。発音もウォッカではなくヴォトカという。17世紀には輸出が始まったという同国を代表するスピリッツである。代表的なポーランド・ウォッカの銘柄としては、最高級という意味でもある「ビボロア(Wyborowa)」が有名だ。ポーランドは世界第2位のライ麦生産国であり、原料には選りすぐったライ麦が使用されており、ほのかなライ麦風味が特徴になっている。他にも「ジトニア(Zytnia)」などの銘柄も人気がある。

 森と湖、そして白夜の国として有名なフィンランドのウォッカでは、「フィランディア(Finlandia)」が代表的だ。主原料は六条大麦で、スムーズでライトな中に残るグレーン由来の味が特徴になっている。

 北米のウォッカは主原料としてトウモロコシが使われており、アルコール度数95%以上のグレーン・スピリッツでつくられている。比較的強く活性炭処理がされており、ドライなタイプの仕上がりである。原料由来のフレーバーはほとんどなく、クリーンでニュートラルというのが特徴になっている。
 アメリカの代表的銘柄として、「スミノフ(Smirnoff)」「ポポフ(Popov)」「カムチャッカ(Kamchatka)などがある。
 カナダの代表的銘柄としては、クリスタル・クリアと呼ばれる高級ウォッカ「サイレント・サム(Silent Sam)」が有名だ。