とp PBO:NPO法人 プロフェッショナル・バーテンダーズ機構
SCC2025 SUNTRY ザ・バーテンダーアワード WRLD CLASS 2024
[ コラム ] 2010年04月16日

 世界にはいろいろなチョコレートがある。どのチョコレートを選んで食べるか、ということになるとお国柄が出るようだ。各国独自のチョコレート・アイデンティティというのが存在するらしい。

 主な国の好みとは。諸説あるだろうが、チョコレート鑑定家であるクロエ・ドゥートレ・ルーセル氏の「チョコレート・バイブル」による以下のような意見が参考になるだろう。

★ベルギー
クリーミーでやわらかいフィリング(料理用語で中身や詰め物)入りの粒型チョコレートとミルクチョコレートバーの人気が高い。

★オーストリアとドイツ
ともにマジパン(アーモンドに煮詰めたシロップを加え、糖化させたものを砕き、ペースト状にしたもの)やヘーゼルナッツ・ペーストが詰められたフレーバー入りチョコレートやミルクチョコレートバーが好まれている。

★北欧のスカンディナビア諸国
ゆるぎないミルクチョコレート文化がつづき、ホワイトチョコレートも人気がある。

★フランス
ダークチョコレートが主流(実際、ダークチョコレートがあまりに根強く好まれているため、リンツ社はフランスでのみダークチョコレート商品『フルレンジ』の販売を行っている。

★スペイン語圏諸国
歴史に忠実で、今もマグカップでココアを味わうことを一番好む。

★イタリア
ヘーゼルナッツとチョコレート・ペーストを混ぜ込んだジャンドゥーヤが愛され、フェレロ社の『ロシェ』や『ステラ』の成功例が有名。

★英語圏諸国
何にも増してミルクチョコレート(『キャドバリー』の成功が証拠)、ホワイトチョコレート、大きな丸型のトリュフチョコレートが好まれている。

★日本
ミルクチョコレートやホワイトチョコレートを好むが、フランスのチョコレートも大量に輸入している。

 味の好みは各国の伝統に基づくようだし、良い面もあるだろう。それはそれとして、良い酒を楽しみたいなら上質のチョコレート=ファインチョコレートの良さも分かるようになりたいものだ。



[ 千葉県支部 ] 2010年04月13日

リキュールセミナー

日時:平成22年4月13日 14時〜16時
場所:バグース
参加人数:16人

・講師:株式会社ユニオンフード仲山様
Read the rest of this entry »



[ コラム ] 2010年04月09日

 生産ラインから出たチョコレートの賞味期間は18カ月だという。アルコールや砂糖、人工保存料が入っていない場合は3週間。最高の状態に保存するにはどんな工夫が必要なのだろうか。

 保存方法もいろいろだが、有名なチョコレート鑑定家であるクロエ・ドゥートレ・ルーセル氏のチョコレート・バイブルで記載されている方法は次のようなものだ。

 27〜30度といった暑い季節は、冷蔵庫で保管する。冷凍だと、きめ細かさを壊してしまう。食品用のビニール袋に入れ、中の空気をできるだけ取り除いて密封する。これで、冷蔵庫の湿気や他の食品の匂いが移る心配がなくなる。

 冷蔵庫から出したら、ビニール袋の中に入ったままで室温に戻るまで待つ。それからペーパータオルに包んで表面の水滴を除く。食べごろになる室温に戻るまで、状況によっても違うが約20分近く待つのがポイントだ。

 中にクリームなどが入った(フィリング入りと呼ぶ)一口サイズのチョコレート(=ボンボンショコラ)の場合、最高6カ月までの冷凍保存が可能だという。食品用ビニール袋に入れて保存するのは同じだ。冷凍なので解凍には手間がかかる。24時間前に袋のまま冷蔵庫に移し、暑い季節は食べる1時間前、寒い季節は2時間前に室温環境に出す。解凍後、袋から取り出してペーパータオルで水滴を除いたら、10〜15分間待って室温に戻したらOKだ。

 ワインセラーがあれば、こんな面倒なことは不要だ。ワインと同じように保存するだけだ。いずれにせよ、チョコレートの風味は繊細だ。お客様にお出しする場合には、細心の注意をしておくほうが良い。